2014年4月14日月曜日

フィルムカメラとデジタルカメラの話

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もし「写真はカメラを向ければかならず撮れるもの」
と思っていたり、
フイルムだと失敗することもあるとは知っているけれど、
「そのことを忘れてるなぁ」と感じるのなら、
ちょっとだけ贅沢をして、フイルムカメラを使ってみてください。
古いカメラでも、写ルンですでもかまいません。
すると、きちんと写っているのか、写っていないのか、
よく分からない中で、写真を撮ることになりますよね。
これは、デジカメでモニターを確認するクセがついていると、かなり不安な作業です。

そのなかで、ちょっとドキドキしながら
写っていたらいいなぁではなく“写っていてほしい!”
と願いながらシャッターを切る自分に出会うでしょう。
そうして撮った写真は、ほかとは少し違う写真になるはずです。
(菅原一剛「写真がもっと好きになる」p.55)

デジカメとフィルムカメラの違いって何でしょう?
撮影可能な枚数が圧倒的に違う、フィルムは現像しないと写真を見ることができない…などがありますが、最大の違いは撮ったその場で写真を確認できるかどうか、ではないでしょうか?

すぐに確認できれば失敗が少なくなるし、満足いくまで撮り直すことができるのだから、こんなに楽しいことはないですよね。

でも私は敢えてフィルムカメラを使っています。

もちろん失敗したくない、失敗できないときはデジカメを使いますが、
写真散歩のときに持ち歩くのはコンパクトなフィルムカメラが多いです。

フィルムカメラは撮影枚数に制限があるし、ちゃんと撮れてるかも分からない、そもそもフィルムがちゃんと巻き上がってるかも怪しい…制限だらけで不便なモノ、なんて思うかもしれません。

だが、それがいい!んですね。

例えばスポーツや格闘技。
ルール無用の残虐ファイトよりも、ルールがあるから試合は楽しいのです。

例えば俳句。
五・七・五という制限の中で言葉を磨きだすから、そこに美しさが生まれるのです。

フィルムカメラを使うとシャッターを切るたびに少しだけ魂を使っている気がします。
シャッターを切った瞬間に明らかに失敗したと分かるものから、ちゃんと撮れているか微妙なものまで、現像後に見ると一枚一枚に撮ったときの思いが乗っているんですね。

デジカメでバチバチ撮るとどうもこうはいかない。
中には「こんな写真撮ったっけ?」なんてのも出てきたりします。
(私だけかもしれませんが数撃ちゃ当たる的な感じがあるんですね…そんなにたくさん撮った写真を見返せないし…)

デジカメが良くないとか、フィルムカメラが良いとかそういう話ではなくて。
どちらにもそれぞれ良い点・惜しい点があるんだから、どっちかに偏らず色々試してみようぜ、という話でした。

ちなみに冒頭の写真は葉っぱから落ちる瞬間の水滴を狙ったのですが微妙にブレてます。
写真としてはイマイチですが、これを撮った日は大雨で服もカメラもびしょ濡れになりながら撮影したことをよく覚えています。

▼手前のカラスとヘリコプターが同時に飛んでいるところを撮りたい、と思ってシャッターを切りました。
カラスはブレましたが、個人的に「写っていてほしい!」と思って撮った写真です。


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